
住宅換気の種類と違い|第一種・第二種・第三種換気を徹底解説
住まいづくりを考えるうえで欠かせないのが「換気」です。
現代の住宅は高気密・高断熱化が進み、室内の空気を効率的に入れ替えるための換気計画は、快適性にも健康にも直結します。
今回は、住宅で採用される主な換気方式と、その特徴・メリットについて分かりやすく解説します。
住宅の換気方式は3種類
住宅の換気方式は大きく分けて「第一種換気」「第二種換気」「第三種換気」の3種類があり、第二種換気は住宅ではほとんど採用されません。
それでは、3種類の換気方式には、それぞれどのような特徴があるのでしょうか。
第一種換気|給気・排気ともに機械で行う方式

第一種換気とは、給気と排気をどちらも機械(ファン)で行う換気方式のことです。
給気と排気の両方を機械で管理することで、外の天候や風の強さに左右されなくなるため、最も計画的で安定した換気ができる仕組みといわれています。
また、近年では「全熱交換型の第一種換気システム」も人気が高まっています。
これは、換気の際に室内から排出される空気の熱を回収し、給気する新鮮な空気に熱を移すことができる換気システムです。これにより、冷暖房効率を高め、室温の低下や上昇を防ぐことができます。
<第一種換気のメリット>
・フィルターで花粉やPM2.5、砂埃などの外からの有害物質をカットし、新鮮な空気を取り込み室内のホルムアルデヒドなどの汚染物質を排気できる
・冷暖房効率を高め、室温の低下や上昇を防ぐことで、エアコン代を抑えることが可能(全熱交換型)
・室内と室外の気圧をほぼ同じに保つ(ドアが重くて開けづらい等のトラブルを防ぐ)
<第一種換気のデメリット>
・給気と排気の両方の機械が必要になるため導入コストが増す傾向にある
第二種換気|住宅ではほとんど採用されない方式

第二種換気とは、給気を機械で行い、排気は排気口から自然に行う方式のことです。
室内の気圧を外よりわずかに高い「プラス圧(正圧)」に保つのが特徴で、外部からのホコリや有害物質が隙間から侵入するのを防ぎ、室内の清潔さを維持しやすくなります。
このような性質から、衛生環境が重視される医療施設や食品工場などで採用されている換気方式です。
一方で住宅では、排気が自然任せのため換気が滞りやすく、室内の湿気が壁内に入り込みやすいという課題があります。
これが内部結露やカビの原因になりやすいため、一般的な住宅ではほとんど採用されていません。
第二種換気は住宅ではほぼ採用されないため、メリット・デメリットは省略します。
第三種換気|給気は自然、排気を機械で行う方式

第三種換気とは、給気を自然に任せ、排気のみを機械で行う換気方式です。
排気ファンが室内の空気を外へ引っ張り出すため、室内は外より気圧が低い「負圧」になります。
これにより、小屋裏や壁内への湿気の侵入を防ぐことができます。
第三種換気の大きな特徴は、構造がシンプルで導入コスト・メンテナンスコストを抑えられること。
一方で、給気が自然任せになるため、風の強い日・上下階の温度差・建物の気密性によって換気量が左右されやすいという側面もあります。
また、給気口から外気がそのまま入ってくるため、冬は冷たい外気で足元が寒くなりやすい(コールドドラフト)、夏は暑く湿った空気が侵入しやすいという点も注意が必要です。
<第三種換気のメリット>
・第一種換気よりも導入コストやメンテナンスコストを抑えることができる
・負圧によって小屋裏や壁内への湿気の侵入を防ぐことができる
<第三種換気のデメリット>
・天候等によって左右されるため、換気量が安定しない
・給気口から外気がそのまま入ってくるため、冬は冷たい外気、夏は暑く湿った空気が侵入しやすい
換気システムが重要な理由は?

2003年の建築基準法改正により、シックハウス症候群のリスクを軽減するため、住宅に24時間換気システムの設置が義務化されました。
シックハウス症候群とは、住宅に使われる建材や家具などから発生する化学物質や、カビ・ダニによる室内の空気汚染が原因で起こる健康障害の総称です。
微量であれば身体に害はなく、新築に住んでも症状がでない人がほとんどですが、喘息やアレルギー疾患を持つ人など、過敏に反応してしまう人はシックハウス症候群になりやすい傾向にあります。
24時間換気システムで外部の新鮮な空気を取り入れて、室内の汚れた空気を外に排出することは、シックハウス症候群などの健康障害を防止することに繋がります。
高気密住宅で第一種換気がおすすめなのはなぜ?
高気密住宅は建物の隙間が非常に少ないため、外気との自然な空気の入れ替えが起こりにくく、室内に熱や湿気がこもりやすいという特徴があります。
そのため、給気・排気をどちらも機械で行う第一種換気システムと非常に相性の良い構造です。
第一種換気を採用することで、外気温に左右されずに計画通りの換気ができ、室内の空気を常に清潔で快適な状態に保つことが可能になります。
特に高気密住宅では、建物の隙間から空気が勝手に出入りしないため、第一種換気の能力がより正確に発揮され、換気不足や空気のよどみを防げる点が大きなメリットです。
さらに、全熱交換型の第一種換気を採用すれば、外気の冷たさや暑さを和らげながら新鮮な空気を取り込めるため、室内の温度ムラの軽減や冷暖房効率の上昇などの高気密住宅のメリットが最大化されます。
高気密住宅の性能を最大限に生かせる換気方式として、第一種換気は非常に理想的な選択と言えるでしょう。
ナカザトコウムテンでも、高気密・高断熱住宅の住み心地と健康を守るため、有効な計画換気を実現できる第一種換気を標準採用し、長く快適に暮らせる住環境を提供しています。
まとめ
住宅の換気方式は大きく3種類ありますが、どの方式が最適かは「住宅性能」と「暮らし方」によって大きく変わります。
高気密・高断熱化が進む現代の住まいでは、空気の流れを計画的に整えることがより重要となり、換気方式の選択は快適性・健康・省エネ性に直結します。
特に高気密住宅では、第一種換気のように給気・排気を機械でコントロールできる方式が効果を発揮し、快適な室内環境をつくりやすくなります。
換気は目に見えない部分ですが、住まいの健康を守る最も重要な設備のひとつ。
長く安心して暮らせる家づくりのためには、住宅性能に合った換気方式を正しく選び、適切に設計することが欠かせません。
私たちナカザトコウムテンは、三重県伊賀市•名張市•鈴鹿市を拠点に建築家とつくる高気密・高断熱・高耐震(耐震等級3)の高性能なデザイン住宅を手掛けております。
多くの方にとって初めての経験となる家づくり。お客様が抱いている疑問や不安を解消するための無料家づくり相談会も実施しておりますので、「資金計画」「土地探し」「家づくり」についてお気軽にご相談ください。






