
【2030年義務化】ZEH注文住宅の基準と種類とは|メリットや補助金についても解説
住宅の省エネ性能が重視される今、「ZEH(ゼッチ)」という言葉が注目されています。
ZEHは、快適な暮らしと光熱費の削減を両立できる住まいとして、これからの家づくりの基準となりつつあります。
本記事では、ZEHの基本から種類・基準、メリットや補助金制度まで分かりやすく解説します。

ZEHとは?
ZEHとは「Net Zero Energy House(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)」の略称で、住宅で使うエネルギー量を、実質ゼロ以下にする住宅のことを指します。
高断熱・省エネ・創エネを組み合わせることで、快適な暮らしとエネルギー負担の軽減を両立できるのがZEH住宅の特徴です。
2030年にはZEH水準適合が義務化
国は、2050年のカーボンニュートラル実現に向けて、段階的に住宅の省エネ基準を引き上げる方針を示しています。
まず、2025年からはすべての新築住宅の省エネ基準適合が義務化されました。これにより、これまで努力義務とされてきた断熱性能や一次エネルギー消費量の基準が、原則としてすべての新築住宅で守らなければならないものとなっています。
そして次のステップとして、2030年にはZEH水準の性能が新築住宅の標準となる見通しです。これは「すべての住宅をZEHにする」という意味ではなく、ZEHと同等レベルの断熱・省エネ性能を確保することを目的とした政策です。
この流れから分かるように、今後の家づくりにおいて、ZEH基準を満たしていないと2030年には性能不足と判断されてしまいます。
これから注文住宅を建てる方にとって、ZEHは「特別な選択肢」ではなく、将来の基準を見据えた家づくりの指標の一つと言えるでしょう。
ZEHの種類と基準
ZEHは、住宅の断熱性能・省エネ性能・創エネ量に応じていくつかの種類に分けられています。
ここでは、それぞれの特徴と基準を解説します。
ZEH
ZEHの基本となる標準的なタイプです。
高断熱・高効率設備によってエネルギー消費量を削減し、さらに太陽光発電などの再生可能エネルギーを導入することで、年間の一次エネルギー消費量を実質ゼロ以下にする住宅です。
主な基準
・強化外皮基準(断熱等級5)を満たす
・断熱+省エネで一次エネルギー消費量を20%以上削減(省エネ基準比)
・創エネを含めて一次エネルギー消費量を100%以上削減
ZEHは、省エネ性・快適性・経済性のバランスに優れた住宅として、注文住宅で最も多く採用されています。
Nearly ZEH
Nearly ZEHは、ZEHに近い性能を持つ住宅です。
寒冷地や日照条件が厳しい地域など、太陽光発電による十分な創エネが難しい場合に適用されます。
主な基準
・強化外皮基準を満たす
・断熱+省エネで一次エネルギー消費量を20%以上削減
・創エネを含めて一次エネルギー消費量を75%以上100%未満削減
ZEHと同等の断熱・省エネ性能を確保しながら、地域条件に配慮した現実的なZEH住宅です。
ZEH Oriented
ZEH Orientedは、都市部など土地条件の制約が大きい地域向けの区分です。
太陽光発電などの創エネ設備は不要で、省エネ性能を重視した住宅です。
主な基準
・強化外皮基準を満たす
・断熱+省エネで一次エネルギー消費量を20%以上削減
・創エネ設備の設置は不要
屋根面積が限られる都市部でも、ZEH水準の快適性と省エネ性を実現できます。
ZEH+/Nearly ZEH+
ZEH+は、ZEHの中でも最上位モデルに位置づけられる高性能住宅です。
ZEHまたはNearly ZEHの基準を満たしたうえで、さらに高い性能や設備条件が求められます。
主な基準
・断熱+省エネで一次エネルギー消費量を25%以上削減
・ZEH+:創エネを含めて一次エネルギー消費量を100%以上削減
・Nearly ZEH+:創エネを含めて一次エネルギー消費量を75%以上削減
・以下の項目から2つ以上を満たす
– 外皮性能のさらなる強化(断熱等級6以上)
– HEMSによるエネルギー管理
– EV充電設備の設置
より高い快適性・省エネ性・将来性を重視したい方に選ばれるZEHです。

注文住宅でZEH認定を取得するメリット
ZEH住宅は、単に省エネな家というだけではありません。
快適な暮らし・家計へのやさしさ・将来への安心をバランスよく実現できる点が大きな魅力です。
ここでは、ZEH住宅の主なメリットを詳しく解説します。
①光熱費を大幅に抑えられる
ZEH住宅は、高断熱・高気密性能と省エネ設備、太陽光発電などを組み合わせることで、家庭で消費するエネルギー量そのものを抑える設計になっています。
高断熱な住宅は冷暖房効率が高くなるため、エアコンの使用量が少なくても快適に過ごせるほか、太陽光発電などによって自家消費ができれば、電気代の負担を大きく軽減できます。
② 一年中快適な室内環境
ZEH住宅では、住宅全体の断熱性能を高めることで、夏は外からの熱を遮り、冬は室内の暖かさを逃がしにくい構造になります。
そのため、部屋ごとの温度差が少なく、リビングだけでなく廊下やトイレ、浴室まで快適な温度環境を保ちやすくなります。
「夏は2階が暑い」「冬は脱衣所が寒い」といった不満を感じにくく、家全体で快適さを実感できるのがZEH住宅の特長です。
③ ヒートショックのリスクを軽減
ZEH住宅は、室内の温度差が小さいため、冬場の急激な温度変化によるヒートショック対策としても効果的です。
特に、浴室や脱衣所、トイレなど、従来の住宅では寒くなりがちな場所も暖かさを保ちやすく、小さなお子さまやご高齢のご家族がいるご家庭にも安心です。
④停電時でも電気を利用できる
停電した際でも、太陽光発電などの創電システムを備えたZEH住宅であれば日中は電気を使用することができます。
さらに蓄電池を併用すれば、日中に太陽光発電で蓄えた電気を夜間にも使用することができるため、停電が長引いた場合でもあまり困ることはないでしょう。
⑤住宅ローン控除が受けられる
住宅の種類によって住宅ローンの借入限度額が定められており、ZEH認定を取得すれば省エネ基準適合住宅よりも借入限度額が増額されます。
ZEH認定の場合、借入限度額が3,500万円となり、最大で318.5万円の控除を受けられます。
控除率0.7%と控除期間13年は、全ての住宅で一律です。
<計算式>
借入額3,500万円×控除率0.7%×控除期間13年=318.5万円
※住宅ローン控除と贈与税の申告は別々なのでご注意ください。
新築住宅の借入限度額(控除率0.7%、控除期間13年は一律)
| 2022年・2023年 | 2024年・2025年 | |
| 長期優良住宅 認定低炭素住宅 | 5,000万円 | 4,500万円 |
| ZEH水準省エネ住宅 | 4,500万円 | 3,500万円 |
| 省エネ基準適合住宅 | 4,000万円 | 3,000万円 |
| 省エネ基準に適合しない その他の住宅 | 3,000万円 | 0円 |
ZEHの注文住宅が受けられる補助金制度
注文住宅でZEH認定を取得することで、国が支援する住宅補助金制度「戸建住宅ZEH化等支援事業」を利用することができます。
この事業は、省エネと創エネを組み合せて年間の一次エネルギー消費量が正味でゼロとなることを目指したZEH住宅と、さらに省エネ性能を高めて太陽光発電等の自家消費拡大を目指したZEH+住宅を新築する方の支援を目的とする制度です。
ZEH・Nearly ZEH・ZEH Orientedは55万円/戸、ZEH+・Nearly ZEH+は90万円/戸の補助金が支給され、さらに条件を満たせば追加補助を受けることもできます。
| 区分 | ZEH、Nearly ZEH、ZEH Oriented | ZEH+、Nearly ZEH+ |
| 補助額 | 55万円/戸 | 90万円/戸 |
| 追加補助 | ・直交集成板(CLT):90万円/戸 ・地中熱ヒートポンプ・システム:90万円/戸 ・蓄電システム:上限20万円 ・PVTシステム:65万円/戸、80万円/戸、90万円/戸 ※方式、パネル面積により異なる ・太陽熱利用システム(液体集熱):12万円/戸、15万円/戸 ※パネル面積により異なる | ZEHの追加補助に加えて ・太陽熱利用システム(空気集熱式):60万円/戸 ・昼間に沸き上げをシフトする機能を有する給湯機:2万円/戸 ・電気自動車(PHEVを含む)の充電設備又は充放電設備:10万円/戸 ・高度エネルギーマネジメント:2万円/戸 |
ZEHビルダーとは
ZEHビルダーとは、ZEHの普及目標を掲げ、その実現に取り組む一般社団法人 環境共創イニシアチブ(SII)に登録された住宅事業者のことです。
ZEHビルダーとして登録されるには、ZEH住宅に必要な知識や体制を整えていることを国に申請し、定められた基準を満たす必要があります。
また、ZEH補助金制度を活用する場合、ZEHビルダーとして登録されている事業者で建築することが条件となるため、登録の有無は会社選びにおける重要な判断材料の一つとなります。
ナカザトコウムテンもZEHビルダーに登録しており、2025年度はZEH実績50%の達成を目標に掲げ、環境にも家計にもやさしい高品質な住まいづくりを推進しています。
注文住宅でZEH補助金の活用をご検討されている方は、申請に関するご相談も承っておりますので、ぜひお気軽にお問い合わせください。

まとめ
ZEH住宅は、高断熱・省エネ・創エネを組み合わせることで、快適な暮らしとエネルギー負担の軽減を両立できる住まいです。
さらに、2025年の省エネ基準適合義務化、2030年のZEH水準義務化を見据えると、ZEHは特別な住宅ではなく、これからの家づくりの「基準」といえる存在になっています。
ZEHには、立地条件や性能に応じた複数の種類があり、自分たちの暮らしや土地条件に合った選択が可能です。
また、補助金制度や住宅ローン控除など、経済的なメリットも大きく、将来を見据えた安心の住まいづくりにつながります。
注文住宅でZEHを検討する際は、ZEHビルダーとしての実績や知識を持つ住宅会社に相談することが重要です。
長く快適に、そして安心して暮らせる住まいを実現するために、ZEHという選択肢をぜひ前向きに検討してみてください。
私たちナカザトコウムテンは、三重県伊賀市•名張市•鈴鹿市を拠点に建築家とつくる高気密・高断熱・高耐震(耐震等級3)の高性能なデザイン住宅を手掛けております。
多くの方にとって初めての経験となる家づくり。お客様が抱いている疑問や不安を解消するための無料家づくり相談会も実施しておりますので、「資金計画」「土地探し」「家づくり」についてお気軽にご相談ください。





